CTI Label
CTI Label
CTI レーベル
 1967- 1978 レコード・レーベル
  • (概要:編集中)

     
  • 1950年代後半にブラジルで生まれ、1960年代に世界中に広まった「ボサノヴァ」というジャンルの音楽の中心人物である Antonio Carlos Jobin(アントニオ・カルロス・ジョビン)のリーダー作は、1960年代後半になってからは、この CTI レーベル から発表されるようになっていました。 1970年代になってからクロスオーバーの流れを作り上げていった Eumir Deodato(エウミール・デオダート)や、 Bob James(ボブ・ジェームス)、加えて1980年代以降にフュージョンの定型パターンを作り上げた Grover Washington Jr といったアーティストの他、本当に多くのアーティストの重要なアルバムが制作されたレーベルです。 70年代クロスオーバーを語る時、CTI レーベル は欠かせない重要な要素のようです。
     
  • CTI レーベルから発表されたアルバムは、ジャケットのデザインがシンプルで美しいものがとても多いのも特徴の一つです。
     (こちらを参照→CTI Records(外部サイト)
    70年代に
    CTI レーベルで経験を積んだ Bob James は、1978年に自己のレーベル「Tappan-Zee」を立ち上げましたが、その「Tappan-Zee」レーベルのアルバムジャケットデザインが美しいのもCTI 時代の影響があるかもしれません。
     
  • 2013年にキングレコード(Japan)から復刻された「CTI SUPREME COLLECTION」のシリーズ監修をされている音楽評論家・小川 充 氏が、キングレコードのサイト上にて、CTIレーベルについてとても詳しい解説をされています。
     
     → KING RECORDS Japan 「CTI SUPREME COLLECTION」の「概要」をクリック
     
     (当サイトではアフィリエイトプログラムは一切行っておりません)

 

2011(H23)年05月掲載 
 2015(H27)年08月追記 

Wave /Antonio Carlos Jobim 1967
LP
・A&M SP 3002 (1967)
・A&M SP-9-3002 (1967)

CD
・A&M 75021-0812-2(1997・2007)
・Universal Distribution UCCU-5007(2003・2009)

Ron Carter(Acoustic Bass)
Domum Romao(Drums)、Bobby Rosengarden(Drums)、Claudio Slon(Drums)、
Joseph Singer(French Horn)、
Ray Beckenstein(Flutes & Piccolo)、Romeo Penque(Flutes & Piccolo)、Jerome Richardson(Flutes & Piccolo)、
Urbie Green(Trumborn)、Jimmy Cleveland(Trumborn)、
Antonio Carlos Jobin(Piano, Guitar & Harpsichord)、
 
Conductor: Claus Ogerman(クラウス・オガーマン)
Violins: Bernard Eichen、Lewis Eley、Paul Gershman、Emanuel Green、Louis Haber、Julius Held、Leo Kruczek、Harry Lookofsky、Joseph Malignaggi、Gene Orloff、Raoul Poliakin、Irving Spice、Louis Stone、
Cell: Abe Kessler、Charles McCracken、George Ricci、Harvey Shapino、

 録音:Van Gelder Studios(アメリカ・ニュージャージー)、1967年5〜6月
 
 1:
Wave (Jobim) 2:58
 2:
The Red Blouse(Jobim) 5:06
 3:
Look to the Sky(Jobim) 2:20
 4:
Batidinha(Jobim) 3:15
 5:
Triste(Jobim) 2:04
 6:
Mojave(Jobim) 2:23
 7:
Dialogo(Jobim) 2:52
 8:
Lamento(Jobim) 2:44
 9:
Antigua(Jobim) 3:10
 10:
Captain Bacardi(Jobim) 4:30
 
ジャズの大衆化を試みるために名プロデューサー
Creed Taylor(クリード・テイラー)氏が1967年に立ち上げた CTI レーベル から発表されたボサノヴァのアルバム。 ボサノヴァの創始者の一人 Antonio Carlos Jobin (アントニオ・カルロス・ジョビン、1927 - 1994)の代表作で、「究極のイージーリスニング」ともされている歴史的傑作アルバムです。 ジョビンはいかに偉大な音楽家だったのか、世界中で愛される「ボサノヴァ」というジャンルの音楽は「ジョビンが書いたものだけ」という人もいるほどです。(というか、ジョビンが書いた曲がほとんど?)
 
このアルバムは、シンプルでミニマムな音の構成ながら、豊かで透明感のある美しい世界が広がっています。 40年以上も前の録音ながら今聴いても古さから来る陳腐な感じが全くなく、新鮮さをも感じてしまうのがとても驚きです。 1970年代のクロスオーバーや1980年代以降のフュージョン、その後のスムースジャズなどの源流の一つとも言われている
CTI レーベル を代表する名盤のひとつで、やはり1970年代に盛り上がりを見せたフランスを中心としたイージーリスニングと言われるジャンルの音楽にも大きな影響を与えているかもしれません。
 
Bassで参加している
Ron Carter (ロン・カーター)は1960年代には、モダンジャズの巨匠マイルス・デイビス 氏のグループでも活躍していたジャズ・ベースの巨匠ですが、ボサノヴァには早くから関わっていたようです。 そのマイルス・デイビス 氏も、同じ頃1960年代後半から1970年代始めにかけて、それまでのモダンジャズを大きく逸脱した新しい音楽を実践し始めていました。 この「Wave」というアルバムは、1970年代中頃から後半にかけて盛り上がるクロスオーバーの源流があちこちに発生していたという雰囲気の中で生まれた作品のようです。  (2011年5月)
 

Tide /Antonio Carlos Jobim 1970
Tide(邦題:潮流)
LP
・A&M SP 3031 (1970)
・A&M SP-9-3031 (1970)

CD
・ユニバーサル UCCU-9204(2000)
 

Antonio Carlos Jobin(アントニオ・カルロス・ジョビン、Guitar、Piano、Electric Piano)、
Jerry Dodgion(ジェリー・ドジオン、Alto Sax solo on "Girl From Ipanema")、
Joe Farrell(ジョー・ファレル、Bass Flute solo on "Carinhoso" & "Caribe"、Soprano Sax solo on "Caribe")、
Hermeto Pascoal(エルメート・パスコアール、Flute solo on "Tema Jazz")、
Ron Carter(ロン・カーター、Acoustic Bass)
Urbie Green(アービー・グリーン、Trumborn)、Joao Palma(ジョアン・パルマ、Drums)、Airto Moreira(アイアート・モレイラ、Perc)、
Eumir Deodato(エウミール・デオダート、Piano、Arrange、Conductor)、

 録音:1970年3〜5月
 
 1:
Girl From Ipanema(イパネマの娘) (Jobim) 4:51
 2:
Carinhoso(Jobim) 2:46
 3:
Tema Jazz(Jobim) 4:32
 4:
Sue Ann(Jobim) 3:03
 5:
Remember(Jobim) 4:01
 6:
Tide(潮流)(Jobim) 4:02
 7:
Takatanga(Jobim) 4:42
 8:
Caribe(Jobim) 2:42
 9:
Rockanalia(Jobim) 4:43
 
歴史的傑作アルバム「
Wave」の続編とされるアルバム。 ブラジル出身のミュージシャンが多く参加している続編とはいえ、アレンジはアメリカナイズされた感じが強くなっていて、個人的には「Wave」のシンプルな美しさがあまり継承されていないようにも思えます。 しかし、ボサノヴァの名盤であることには間違いないでしょう。  (2011年5月)
 

Prelude /Deodato 1972
Prelude(邦題:ツァラトゥストラはかく語りき)
LP
・A&M SP 3031 (1970)
・A&M SP-9-3031 (1970)

CD
・ユニバーサル UCCU-9204(2000)
 

Arranged and Conducted by Eumir Deodato
Eumir Deodato(エウミール・デオダート、Piano、Electric Piano)、
John Tropea(ジョン・トロペイ、Electric Guitar 、solo on "1、4、6")、
Ron Carter(ロン・カーター、Acoustic Bass、Electric Bass on "4")
Stan Clarke(スタンリー・クラーク、Electric Bass、solo on "1")、
Jay Berliner(ジェイ・バーリナー、Electric Guitar)、
Billy Cobham(ビリー・コブハム、Drums)、
Airto Moreira(アイアート・モレイラ、Perc)、
Ray Barretto(レイ・バレット、Conga)、
 
Trumpet: John FroskMarky MarkowitzJoe ShepleyMarvin Stamm(solo on "5")、
Trumborn: Wayne Andre、Garnett Brown、Paul Faulise、George Strakey、Bill Watrous
French Horn: Jim Buffington、Peter Gordon
Flute / Alto Flute / Bass Flute: Hubart Laws(ヒューバート・ロウズ、solo on "5")、Phil Bodner、George Marge、Romeo Penque
Violin: Max Ellen、paul Gershman、Emanuel Green、Harry Lookofsky、David Nadien、Gone Orloff、Elliot Rsoff
Viola: Al Brown、Emanuel Vardi
Cello: Seymour Barab、Chales McCracken、Harvey Shapiro

 録音:Van Gelder Studios(アメリカ・ニュージャージー)、1972年9月
 
 1:
Also Sprach Zarathustra(2001)(Richard Strauss) 8:59
    
(邦題:ツァラトゥストラはかく語りき)
 2:
Sprit Of Smmer(Eumir Deodato) 4:02
 3:
Carly & Carole(Eumir Deodato) 3:40
 4:
Baubles, Bangles And Beads(Robert Wright/George Forrest) 5:16
 5:
Prelude To Afternoon Of A Faun(Claude Debussy) 5:12
 6:
September 13(Eumir Deodato/Billy Cobham Jr.) 5:21
 
 ※7:
Also Sprach Zarathustra(2001) Single Version 5:08
 
CTI レーベル から発表されたクロスオーバー黎明期の名作。 ブラジル出身のアーティスト、
Eumir Deodato(エウミール・デオダート、1943 - )氏のリーダー1作目。 デオダート 氏はPiano、Key演奏だけでなく、作曲・編曲もこなす才能豊かなアーティストですが、このアルバムはアレンジャーとしての個性を爆発させた名作です。 1969年から1972年の間に、フランク・シナトラ、ロバータ・フラッグ、アレサ・フランクリン、アントニオ・カルロス・ジョビン などの大物アーティストの他、数多くのアルバム制作にアレンジャーとして加わっており、このアルバム制作当時は28〜29歳頃と若いながらも音楽の世界ではすでに有名な存在だったとの事です。(デオダート 氏の CTI レーベル 在籍は1974年まで)
 
このアルバムでは、リヒャルト・シュトラウス作曲のクラシックの名曲「
ツァラトゥストラはかく語りき」を新しい解釈でアレンジでしており、発表当時かなり話題となったデオダートの代表作との事です。 1970年代始め頃はまだ「クロスオーバー」というジャンルの概念がそれほど明確でなかった頃と思われますが、クロスオーバー黎明期の作品としてはかなり完成度が高く、その後70年代中頃以降に盛り上がるクロスオーバーや80年代以降のフュージョンの方向性を示している1枚とも言えるのではないでしょうか。
 
ブラスやストリングスが使われていてスケールの大きなサウンドですが、刺激的な音は少なくイージーリスニング的な要素も感じ取れます。 そういう意味では同じ CTI レーベル から発表された1967年
Antonio Carlos Jobin 氏の傑作「Wave」の流れを汲んでいるのかもしれません。 一方でファンクやポップなどの新しい要素も加わっています。 John Tropea 氏(Guitar)、Stan Clarke 氏(Bass)、Billy Cobham 氏(Drums)らのファンク色と歌心溢れる演奏が本当に素晴らしく、このアルバムをより魅力的なものにしています。
 
また、大量のアーティストを投入して作り込むという手法やブラスの音色、ストリングスの使い方に、1975年頃から1978年まで同じ CTI レーベル でいろいろなアーティストのプロデュースや編曲、自己のリーダー作制作を行なった
Bob James(ボブ・ジェームス) 氏のカラーに近いものを感じます。 制作されたのはこのアルバムの方が数年早いので、Bob James 氏が デオダート 氏の影響を受けてたのか、あるいは、CTI レーベル の特色として一括りになるのかもしれません、 お勧めです。
  
(2011年5月掲載/2015年8月一部修正)
 

Deodato 2 /Deodato 1973
邦題:ラプソディー・イン・ブルー(エウミール・デオダート)
 
LP
・CTI 6029 (1973)

CD
・ 

録音:1973年5月 Englewood Cliffs, New Jersey
Producer:
Creed Taylor
Engineer:
Rudy Van Gelder

Eumir Deodato(Key、Arrange、Cond)、 
John Tropea(ElectricGuitar)、
Stanley Clarke(Electric Bass)、John Giulino(Electric Bass)、
Alvin Brehm(Acoustic Bass)、Russell Savakus(Acoustic Bass)、 
Billy Cobham(Drums)、Rick Marotta(Drums)、
Rubens Bassini(Perc)、Gilmore Degap(Perc)、

Horns:
Trumpet:
Burt Collins、Victor Paz、Joe Shepley、 
Trumpet
Flugelhorn: Jon Faddis、Alan Rubin、Marvin Stamm、 
Tromborn:
Wayne Andre、Garnett Brown、 
Bass Trumborn:
Tony Studd、 
Flugelhorn:
Jim Buffington、Brooks Tillotson、 
Baritone Sax:
Joe Temperley、 

Strings:
Violin:
Harry Cykman、Max Ellen、Paul Gershman、Harry Glickman、Emanuel Green、Harold Kohon、Harry Lookofsky、Joe Malin、David Nadien、Gene Orloff、Elliot Rosoff、Irving Spice、 
Viola:
Alfred Brown、Emanuel Vardi、 
Cello:
Charles McCracken、George Ricci、Alan Shulman、 

日本盤 LP/CD曲目(全5曲)
 1:
Nights In White Satin(Justin Hayward) 6:01
 2:
Pavane For A Dead Princess(Maurice Ravel) 4:30
   
(邦題:亡き王女の為のパヴァーヌ)
 3:
Skyscrapers(Eumir Deodato) 6:39
 4:
Super Strut(Eumir Deodato) 8:59
 5:
Rhapsody In Blue(George Gershwin) 8:48

海外盤 LP/CD曲目(全8曲)
 1:
Super Strut(original title:Stratus Varius(Eumir Deodato) 8:55(9:29)
 2:
Rhapsody In BlueGeorge Gershwin) 8:50
 3:
Nights In White Satin(Justin Hayward) 8:50(6:01)
 4:
Pavane For A Dead Princess(Maurice Ravel) 4:30
 5:
Skyscrapers(Eumir Deodato) 6:35(7:00)
 6:
Latin Flute(Eumir Deodato) 4:19
 7:
Venus(Eumir Deodato) 3:28
 8:
Do It Again(Walter Becker/Donald Fagen) 5:30

CTIレーベルにおける、Eumir Deodato 氏(エウミール・デオダート、ブラジル出身、1943 - )のリーダー2作目。 このアルバムも70年代クロスオーバー黎明期を代表する不朽の大傑作アルバムです。 (CTIレーベルの創立者 Creed Taylor 氏のプロデュース) 作風は前作「Prelude」の流れをくむもので、デオダート氏自身による曲の他、クラシックの名曲をカバーしています。 名演奏が揃っており、中でも特に「Skyscrapers」「Super Strut」「Rhapsody In Blue」の3曲は音楽ファンの間でも特に評価の高い名演奏で、このアルバムの評価を確固たるものにしています。 

Skyscrapers」「Super Strut」は自身による作曲・アレンジで、Deodato 氏の70年代を代表する名演奏であることに留まらず、ファンク色のある70年代クロスオーバーを代表する、と言っても良いような理想的な素晴らしい演奏です。 ガーシュイン作曲の「Rhapsody In Blue」は実に雄大で面白いアレンジ。 原曲では一番最初にクラリネットで演奏され、曲の途中でも何度か出てくる導入部が、このアルバムではファンクな演奏の一番最後に一度だけピアノソロで出てくるなどの工夫も凝らされています。 もともとこの曲はクラシックのオーケストラによる演奏でも指揮者によって実に様々なアレンジがある名曲のようですが、デオダート氏によるこのアルバムの個性あるアレンジも、発表から数十年経過すれども色褪せる事はないようです。 

このアルバムにもミュージシャンが大量投入されていますが、ホーンやストリングスの人数が前作よりさらに増加、そのおかげか、このアルバムのストリングスの音色は前作以上に透明度と厚みを増しておりとても美しい。 また前作同様、ギターは John Tropea 氏、Bass/Drumsのリズムは Stanley Clarke 氏、Billy Cobham 氏が参加しており、強力なファンク色を出しています。 特に Billy Cobham 氏はこの頃、やはり新しい音楽的な試みを行っていた John McLaughlin 氏(Guitar)のバンド「Mahavishnu Orchestra(マハビシュヌ・オーケストラ)」でも歌心溢れる素晴らしい演奏を残しており、また、後の音楽シーンに与えた影響も実に大きく、彼の演奏はこの時期の(70年代初め頃の)クロスオーバー黎明期のサウンドを大きく特徴付けていたとも言えるのではないでしょうか。 何度聴いても何十年聴いても飽きがこない、本当に全てが素晴らしい大傑作アルバム。 音楽ファン必携です。  (2015年 8月)
 

Giant Box /Don Sebesky 1973
ドン・セベスキー
 
LP

・CTX 6031/32 (1973)

CD
・ 

録音:1973年4〜5月 Van Gelder Studios
Producer:
Creed Taylor
Engineer:
Rudy Van Gelder

1:Firebird(Igor Stravinsky)Birds of Fire(John McLaughlin) 13:55

  • Don Sebesky(Piano、Electric Piano)、Freddie Hubbard(Trumpet solo)、Hubert Laws(Flute solo)、Ron Carter(Acoustic Bass)、Billy Cobham(Drums)、Harry Leahey(Guitar)、Airto Moreira(Percussion)、Horns and Woodwinds、Strings

2:Song To A Seagull(Joni Mitchell) 5:50

  • Paul Desmond(Alto Sax solo)、Don Sebesky(Electric Piano)、Ron Carter(Acoustic Bass)、Jack DeJohnette(Drums)、Milt Jackson(Vibes)、Hubert Laws(Flute)、Margaret Ross(Harp)、Strings

3:Free As A Bird(Don Sebesky) 8:13

  • Don Sebesky(Electric Piano、Accordion)、Bob James(Piano solo)、Freddie Hubbard(Flugelhorn solo)、Grover Washington, Jr.(Soprano Sax solo)、Ron Carter(Acoustic Bass)、Jack DeJohnette(Drums)、Horns and Woodwinds

4:Psalm 150(Jim Webb) 8:11

  • Don Sebesky(On Introduction Vocal)、Bob James(Organ solo)、Freddie Hubbard(Trumpet solo)、Jackie Cain(Vocal)、Roy Kral(Vocal)、Ron Carter(Acoustic Bass)、Billy Cobham(Drums)、Rubens Bassini(Conga)、Ralph MacDonald(Purcussion)、Strings

5:Vocalise(Sergei Rachmaninoff) 5:40

  • Bob James(Piano)、Milt Jackson(Vibes)、Ron Carter(Acoustic Bass)、Jack DeJohnette(Drums)、Paul Desmond(Alto Sax solo)、Strings

6:Fly(Don Sebesky)Circles(Don Sebesky) 9:48

  • Don Sebesky(Vocal solo、Accordion on Circles)、Bob James(Piano solo on Circles)、Joe Farrell(Alto Sax solo on Fly、Circles)、Hubert Laws(Flute solo)、Ron Carter(Acoustic Bass)、Jack DeJohnette(Drums)、Airto Moreira(Percussion)、Horns and Woodwinds、Strings
  • The interlude between Fly and Circles is Performerd by Jack DeJohnette(Drums)、Ron Carter(Acoustic Bass)、Joe Farrell(Soprano Sax solo)、Hubert Laws(Flute solo)

7:Semi-Tough(Don Sebesky) 7:52

  • Don Sebesky(Electric Piano、Organ、Clavinet)、George Benson(Guitar solo)、Grover Washington, Jr.(Alto Sax solo)、Bob James(Organ solo)、Ron Carter(Bass)、Billy Cobham(Drums)、Airto Moreira(Percussion)、Horns and Woodwinds、Strings

 Dave Friedman(Purcussion)、Phil Kraus(Purcussion)

Horns and Woodwinds:
Randy Brecker(Trumpet、Flugelhorn)Alan Rubin(Trumpet、Flugelhorn)Joe Shepley(Trumpet、Flugelhorn)Wayne Andre(Tromborn、Baritone Horn)Garnett Brown(Tromborn)Warren Covington(Tromborn、Baritone Horn)Paul Faulise(Bass Tromborn、Baritone Horn)Alan Raph(Bass Tromborn、Baritone Horn)JIm Buffington(French Horn)Earl Chapin(French Horn)Phil Bodner(Flutes、Piccolo、Clarinet、Soprano Sax、Tenor Sax、Oboe、English Horn)Jerry Dodgion(Flutes、Piccolo、Clarinet、Soprano Sax)Walt Levinsky(Clarinets、Tennor Sax)George Marge(Flutes、Clarinets、Soprano Sax、Baritone Sax、Oboe、English Horn)Romeo Penque(Flutes、Piccolo、Clarinets、Soprano Sax、Oboe、English Horn)Tony Price(Tuba)

Violin:
Al Brown、Harry Cykman、Max Ellen、Paul Cershman、Harry Glickman、Emanuel Green、Harold Kohon、Charles Libove、Harry Lookofsky、Joe Malin、David Nadien、Gene Orlolf、Elliot Rosoff、Irving Spice

Cello:
Seymour Barad、Charles McGrachen、George Ricci、Alan Shulman

Harp:Margaret Ross
Concert String Bass:Horner Mensch
Vocal Background:Lani Groves、Carl Carldwll、Tasha Thomas
 

ミュージシャンの参加数がもの凄い事になっている、Don Sebesky (1937年 アメリカ生まれ・作曲・編曲・ピアノ演奏 他)CTIレーベル における大作。 アナログLPで発表された当時は2枚組だったようです。 全曲のアレンジは Don Sebesky 氏によるもので、一部の曲でピアノ/Keyの演奏や、歌も披露しています。 もともとクラシックの素養があるアーティストのようで、このアルバムでは優雅で壮大なストリングスと、角の丸い大編成のブラス(ホーン)が大いに駆使されています。 Jazzがベースとなっている曲が多いと思いますが、クラシックやファンクなど、いろいろな要素が加わっていてまさにクロスオーバー、実験的な雰囲気も一部にあり個性豊かな曲が多いものの、全編通じて格調高い雰囲気で作風がまとめられている名作です。 

1曲目「Firebird/Birds of Fire」はこのアルバムを大きく印象付ける実に雄大な名演奏。 クラシック曲、ストラヴィンスキーのバレエ組曲「Firebird(火の鳥)」のカバーとの事ですが、基本的には、John McLaughlin のバンド「Mahavishnu Orchestra(マハビシュヌ・オーケストラ)」の1973年「Birds of Fire(こちらも直訳が "火の鳥")」がベースで、そこにストラヴィンスキーの「Firebird」の導入部と最後のフルオーケストラ部分をくっつけた感じです。 しかし実に見事なアレンジの妙で、全く違和感なくとても自然につながっています。 John McLaughlin の作品と言えばベースとなっているのはジャズですが、当時もロックやファンクなどの要素がてんこ盛りの前衛的な作品が多く、それをクラシック曲とくっつけようとした Don Sebesky 氏の発想がそもそも凄い。 こんな凝った事をやっていたのだとわかった時はとても驚かされました。 ちなみに、Mahavishnu Orchestra 版の「Birds of Fire」は、同じ1973年発表のアルバム「Birds of Fire(ただし録音は1972年9~11月)に収録されていますが、Drums が同じ Billy Cobham 氏によるファンクな演奏です。 どちらも実に見事な演奏なので聴き比べてみるととても面白いです。
 
2曲目「
Song To A Seagull」は、モダンジャズの巨匠 Paul Desmond 氏の見事なアルトSaxソロで始まる、実に優雅な名演奏。 映画音楽のような、あるいはイージーリスニング的な印象もありますが、聞き込めば聞き込むほど味わいが深まる名アレンジです。 3曲目「Free As A Bird」は転じてアップテンポなJAZZビッグバンド的なアレンジ。 ピアノソロは当時 CTIレーベルに在籍していた Bob James 氏によるものですが、アップテンポでジャジーなソロ。 この時期にもこんな見事なソロを残していたんですね。 続く、Freddie Hubbard 氏や Grover Washington, Jr. 氏のソロも本当に凄い。
 
7曲目「
Semi-Tough」は、このアルバム内では一番ファンクな演奏。 Grover Washington, Jr. 氏(1943 - 1999)のSaxソロはこの頃から実に見事。 テナーかソプラノSaxによる演奏が多い印象がありますが、このCTI時代も、80年代以降にも案外と多くのアルト演奏があるようです。 この曲でもアルトのソロ。 でも音色やフレーズが独特なので、テナーでもアルトでもすぐにだれの演奏なのかわかってしまいます。 Grover Washington, Jr.はこの頃30歳くらいの頃ですが、演奏の特徴は80年以降〜晩年も変わらず、早くから自己の個性を確立していたアーティストだったのだと言う事がわかります。 Organソロが Bob Jamesによるものとの事ですが、こんな変わったソロは他では聴けません。
 
このように個性豊かな曲が集められていますが、どれも見事な名アレンジと、参加ミュージシャンの名演奏により、実に格調高くハイレベルにまとまっています。 こんなにも凝った大作を創造する事は、いろいろな理由で現在ではもう無理なのかもしれません。 新しい音楽への欲求とそれを実現してしまう才能、想像力と、それをバックアップするレーベル。 こんなにも幸運に恵まれた作品が生み出されていたのが1970年代という時代だったんですねえ...。 歴史的な名作だと思います。 
 (2015年 8月)
 

Gambler's Life /Johnny Hammond 1974
LP
・Salvation SAL-702 (1974)

CD

・KING Record Japan KICJ 2349(2013)
 

Produced by Larry Mizell for Sky High Productions, Inc.
Arranged and Conducted by
Larry Mizell
Arranged by
Johnny Hammond("This Year's Dream" ,"Virgo Lady")
Synthesizer programmed by Chuck Davis
Recorded at The Sound Factory, Hollywood, California, June 1974
 
Johnny Hammond Smith(Electric Piano、Synthesizer)
Jerry Peters(Piano)
Larry Mizell(Solina)
Mel Bolton(Guitar)、Melvin "War War" Ragin(Guitar)、John Rowin(Guitae)
Tony Dumas(Bass)、Henry Franklin(Bass)
Harvey Mason(Drums)、Lritz Wise(Drums)
King Errisson(Congas)、Stephanic Spruill(Oercussion、Vocals)、Carl Randall, Jr.(Saxophone)、Fonce Mizell(Clavinet、Trumpet)、Al Hall(Tromborne)
Background Vocal/Vocal Arrangements:
Larry Mizell、Fonce Mizell、Fred Perren
 
 1:
Gambler's Life(5:45)
 2:
Rhodesian Thoroughfare(6:06)
 3:
This Year's Dream(6:19)
 4:
Star Borne(7:51)
 
 5:
Back To The Projects(5:36)
 6:
Yesterday Was Cool(6:50)
 7:
Virgo Lady(6:41)
 8:
Call On Me(4:30)
 
70年代クロスオーバーの、どちらかと言えばまだ黎明期といえる1974年に、CTIレーベル 傘下の「サルヴェイション」というレーベルから発表された
Johnny Hammond (Smith)(1933 - 1996)氏 のリーダー作。 オルガン奏者として1950〜60年代はジャズの分野で活躍、1971年以降はCTI傘下のCuduに移籍し、いわゆるクロスオーバー路線に本格参入した第1作目がこのアルバムとの事です。(2013年復刻CDのライナー解説:小川 充 氏)
 
これまたライナー解説によると、ラリー・マイゼル、フォンス・マイゼルの兄弟による「スカイ・ハイ」というプロデュースチームは多くのジャズ・ミュージシャンを手掛けており、彼らがプロデュース・作曲・アレンジを行ったこのアルバムは近年評価が上がった名作との事です。
 
全ての曲が素晴らしく、アレンジや曲調が絢爛豪華なのが大きな特徴です。 
Johnny Hammond のエレピのソロは全編通じて饒舌で味わい深く、Harvey Mason をはじめとする強力なリズム陣やファンクなカッティング・ギター、スマートなコーラスなど魅力が満載です。 Harvey Mason 氏のドラムフレーズは実に饒舌でグルーブ感が本当に素晴らしい。 アレンジに関しては、一つの曲の中でめまぐるしく曲調やリズムが変わることが多いのですが、いずれもセンスよくまとまっていて、絢爛豪華ながらもコテコテになる寸前で押さえているという絶妙さ。 しかも音の情報量・密度がとても高い印象なのに、繰り返し聴いても嫌にならない。 とにかく素晴らしい演奏が1曲目から続きます。 Johnny Hammond 自身がアレンジを行っているという7曲目「Virgo Lady」は、最初は3拍子のジャズで始まり、拍子や曲調がころころ変わりながら、最後はFM局のジングル風コーラスをバックにエレピのソロが流麗なバラードで終わるという意外な展開ですが、不思議とうまく魅力的にまとまっています。 後年(1975〜1976年)の Johnny Hammond のリーダー作は、当時流行のディスコサウンドっぽい感じやポップさが増すような気がしますが、このアルバムはまだそこまでいっておらず、非常に良い案配。 また、このアルバムの作風は1976〜1977年頃の制作なら納得ですが、1974年時点でこの完成度と言うのはかなり時代を先取りしているような気がします。 その他、各種アナログ・シンセサイザーの音色が本当に美しく、特に3曲目「This Year's Dream」のソリーナの音色にはこの上ない幸福感を感じます。 70年代のアナログシンセの音色はなんて美しいのだろうとつくづく思います。
 
繰り返しになりますが、1974年にこれだけ完成度の高いクロスオーバーサウンドが出来上がっていたというのが本当に驚異です。 ジャズの要素に加え、ファンクやR&Bの要素、程よいさじ加減の70年代なポップさ、絢爛豪華なアレンジやシンセの音色、効果的なSE(効果音)、饒舌なソロや強力なリズム陣、ファンクなギターやパーカッションなど、個人的には「理想的な70年代クロスオーバー・サウンド」の要素がてんこ盛りという感想。 超おすすめ傑作アルバムです。 個人的には1〜3曲目が特にハマりました。 ただひとつ残念なのはホラー的なジャケットの写真で、アイディア/構図としては面白いのでしょうが、パッケージとしてはかなり損しているような気がします...。 
 (2015年 8月)
 
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