Weather ReportJoe Zawinul [-1]
Weather ReportJoe Zawinul [-2]
Weather ReportJoe Zawinul [-3]
Weather Report/Joe Zawinul [-2]
ウェザー・レポート/ジョー・ザヴィヌル
1
2
3
-1:グループ概要・メンバー
-2:ディスコグラフィー
-3:メンバー年表
Miles in the Sky /Miles Davis 1968
 (Review はまだありません)
LP
・Columbia 9628(1968)

CD
・Columbia CK-48954(1992)
・Tristar 80872(1993)

In a Silent Way /Miles Davis 1969
 (Review はまだありません)
LP
・Columbia 9628(1969)

CD
・Columbia CK-40580(1991)
・Columbia/Legacy 86556(2002)
・Sony/BMG Jazz 88697127652(2007)
 

Bitches Brew /Miles Davis 1969
 (Review はまだありません)
LP
・Columbia 26(1969)

CD
・Columbia G2K-40577(1991)
・Columbia/Legacy 65774(1999)
・ Sony/BMG Japan 1220/1(2007)
 

1:Pharaoh's Dance(20:06)、3:Spanish Key(17:32) 
  • Miles Davis(Trumpet)Wayne Shorter(Soprano Sax)、Bennie Maupin(Bass Clarinet)Joe Zawinul(Electric Piano-Left)、Larry Young(Electric Piano-center)、Chick Corea(Electric Piano-Right)、John MacLughin(Guitar)、Dave Holland(Bass)、Havey Brooks(Electric Bass)、Lenny White(Drums-Left)、Jack DeJohnette(Drums-Right)、Don Alias(Congas)、Jumma Santos (Jim Riley)(Shaker)

2:Bitches Brew(26:58)、4:John McLauglin(4:22)、6:Sanctuary(10:56) :

  • Miles Davis(Trumpet)Wayne Shorter(Soprano Sax)、Bennie Maupin(Bass Clarinet)Joe Zawinul(Electric Piano-Left)、Chick Corea(Electric Piano-Right)、John MacLughin(Guitar)、Dave Holland(Bass)、Havey Brooks(Electric Bass)、Lenny White(Drums-Left)、Jack DeJohnette(Drums-Right)、Don Alias(Congas)

5:Miles Runs The Voodoo Down(14:01) :

  • Miles Davis(Trumpet)Wayne Shorter(Soprano Sax)、Bennie Maupin(Bass Clarinet)Joe Zawinul(Electric Piano-Left)、Chick Corea(Electric Piano-Right)、John MacLughin(Guitar)、Dave Holland(Electric Bass)、Havey Brooks(Electric Bass)、Don Alias(Drums-Left)、Jack DeJohnette(Drums-Right)、Jumma Santos (Jim Riley)(Shaker)

7:Feio(11:49) 

  • Miles Davis(Trumpet)Wayne Shorter(Soprano Sax)、Bennie Maupin(Bass Clarinet)Joe Zawinul(Electric Piano-Left)、Chick Corea(Electric Piano-Right)、John MacLughin(Guitar)、Dave Holland(Electric Bass)、Billy Cobham(Drums-Left)、Jack DeJohnette(Drums-Right)、Airto Moreira(Cuica、Percussion)

マイルスバンドに Joe Zawinul が加わる事により、 Miles Davis のエレクトリック路線が完成されたと言う1960年代後半の代表作。 素人が、Miles について語る等と言うのはとても恐れ多い事ですが、Weather Report を語る上では外せない1枚なので簡単に。 製作から40年を経過した今聴いても非常にクールで、このアルバムを70年代クロスオーバーの源流と見る向きもある歴史的な傑作。 それまでのモダン・ジャズを大きく逸脱していて、集団即興によって演奏された、混沌としたダークな雰囲気満点の作品です。 同じ種類の楽器が複数使われ、編成が大掛かりなのも特徴。 70年代クロスオーバーの中で活躍した数多いアーティストやグループの中でも、代表的なグループと言える Weather Report の初期の作品には、このアルバムの雰囲気が引き継がれているように感じます。
 

Weather Report /Weather Report 1971
LP
Columbia Records, C-30661(1971)

CD
・Columbia Records, CK-48824(1992)
・SONY Music Entertainment Inc, SRCS-9658(2001)

1971年発表のWeather Reportの第1作。 まだ全盛期の同グループの雰囲気はあまりありません。 いずれの曲もテーマ部分があまり明快ではなく、いきなりアドリブで曲が始まります。 フリージャズっぽい部分もあるし、全編通じて幻想的です。
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I Sing The Body Electric /Weather Report 1972
LP
Columbia Records, KC-31356(1972)

CD
・Columbia Records, CT-46107(1990)
・SONY Music Japan International Inc, SICP-991(2006) 

Weather Report の第2作目。 始めの4曲がNewYorkでのスタジオ録音、5〜7曲目は日本でのコンサート・ライブ録音です。
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Live In Tokyo /Weather Report 1972
 (Review はまだありません)
LP
CBS/SONY Recorda, SOPJ-12/13(1972)

CD
・Columbia Records, 65314(1997)
・SONY Music Entertainment Inc, COL-489208-2(2001)

東京でのライブ盤(2枚組CD)。 一部の収録曲は「I Sing The Body Electric」とだぶっています。 フリージャズに近い内容で、初期作品でありながら。Weather Report 上級者向けか。
 
Sweetnighter /Weather Report 1973
LP
Columbia Records, KC-32210(1973)

CD
・Columbia Records, 64976(1996)
・SONY Music Entertainment Inc, SRCS-9142(1997)

Weather Reportの第4作目。 サウンドは、1〜2作目に比べると少し変化してファンク色が出て来ていますが、まだこのグループ全盛期の音とは異質な印象があります。 その中でも Joe Zawinul が作曲した1曲目「Boogie WooGie Waltz」はこのグループ初期の代表作でお勧め。 Joe Zawinul が後年も(最晩年まで)良く演奏している曲です。 他の曲もそれなりに楽しめます。
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Mysterious Traveller /Weather Report 1974
LP
Columbia Records, KC-32494(1974)

CD
・Columbia Records, CK-32494( )
・SONY Music Entertainment Inc, CK-65112(2002)

Weather Reportの第5作目。 少しづつ変化して来たこのグループのサウンドが、このアルバムになってやっと全盛期のWeather Reportに近くなって来た感じで、今聴いてもクールで斬新な内容。 録音場所がこれまでの米・東海岸(NewYork、コネチカット州 等)から西海岸に移り、これ以降はライブや1980年代の一部のアルバムを省き、カルフォルニア州・ロサンジェルスやノース・ハリウッド周辺での録音が中心となります。 結成メンバーである Miroslav Vitousu(ミロソラフ・ビィトウス、主にAcoustic Bass)が2曲目にしかクレジットされておらず、Alphonso Jonhson(Electric Bass)が新しく加わっており、最初のベーシスト交代が行われました。
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Tale Spinnin' /Weather Report 1975
LP
Columbia Records, KC-33417(1975)

CD
・Columbia Records, 476907(1995)
・SONY Music Entertainment Inc, CK-65110(2002)

Weather Reportの第6作目。 初期のアルバム(1971〜1973年頃のもの)に比べると一皮むけた感じで、前作に比べ全体を通して神秘的な感じが薄れ、明るくファンキーに変化しています。 初期のアルバムにあった暗く混沌としたフリーJazzの香りはもう既になく、新しいグループのスタイルにたどり着いているという感じ。
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Black Market /Weather Report 1976
LP
Columbia Records, PC-34099(1976)

CD
・Columbia Records, CK-34099( ) 
・SONY Music Japan Entertainment Inc, SRCS-9145(1997)
・Columbia Records, 65169(2002)

グループ7作目で、70年代Jazz/クロスオーバーを代表する1枚。 Bassは Jaco Pastorius が2曲目と6曲目だけ演奏、他はAlphonso Johnson ですが、次回作1977年のこれまた名作「Heavy Weather」で全てJaco Pastoriusに替わります。

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Heavy Weather /Weather Report 1977
LP
Columbia Records, JC-34418(1977)

CD
・Columbia Records, CK-34418( )
・SONY Music Japan Entertainment Inc, SRCS-9146(1997) 他

グループ8作目で、これも70年代Jazz/クロスオーバーを代表する1枚。 Bassは完全に Jaco Pastorius替わり、プロデューサーも Joe Zawinul Jaco Pastorius の連名になっていて、グループ創立者の1人でもある Wayne Shorter の存在感が急に薄くなった印象が残り、今振り返ると、実はこのグループの大きな変化の始まりになっていたとも言えるアルバム。

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Mr. Gone /Weather Report 1978
LP
Columbia Records, JC-35358(1978)

CD
・Columbia Records, CK-46869(1991)
・SONY Music Entertainment Inc, SRCS-9149(1991)

Weather Reportの第9作目。 Weather Report の代表作。 Weather Report が1980年代に発表したアルバム(グループ末期のもの)は、Joe Zawinul の強烈な個性が作風を支配していましたが、このアルバムではその傾向が決定的になり始めているという印象があります。
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8:30 /Weather Report 1979
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LP
Columbia Records, PC2-36030(1979)

CD
・SONY Music Entertainment Inc, CK-57665(1994)
・SONY Music Entertainment Inc, SRCS-9147/48(1997)

Joe Zawinul(Keyboards、Piano、Vo)Wayne Shorter(Soprano Sax、Tenor Sax)Jaco Pastorius(Electric Bass)、Erich Zawinul(Perc)、Peter Erskin(Drums、Perc)

Weather Reportの第10作目。 1978〜79年にかけて行われた Weather Report ライブ録音盤で、これまた代表作です。 ただし、全12曲のうち、9〜12曲目の4曲はスタジオ録音。 アナログLPで出ていた時は2枚組でした。 メンバー変更が多かったこのグループのメンバー構成の中でもベストメンバーと評判も高く、むろん演奏内容も充実、まさにこのグループの黄金期の代表アルバムでしょう。 ジャケットもカッコ良いしお勧め。 グループ解散後16年も経過した2002年に発売されたライブ録音集「Live & Unreleased」と聴き比べるのも面白いです。 9〜12曲目のスタジオ録音の4曲は、このグループらしい演奏で素晴らしい。
 
このアルバムの次回作1980年「
Night Passage」から、再び Joe Zawinul の暴走が復活し、Joe Zawinul の私的プロジェクトという感じを増していきます。
 

Night Passage /Weather Report 1980
 (Review はまだありません)
LP
Columbia Records, JC-36793(1980)

CD
・Columbia Records, CK-36793(1991)
・SONY Music Entertainment Inc, SRCS-9150(1997)

Joe Zawinul(Keyboards、Piano、Vo)Wayne Shorter(Soprano Sax、Tenor Sax)、Peter Erskin(Drums、Perc)Jaco Pastorius(Electric Bass)、Robert Thomas. Jr.(Hand-drums、Perc)
 録音:1980年7月(ロスアンゼルス)、1980年6月(大阪ライブ on 3)

Weather Reportの第11作目(全8曲)。 同グループの黄金メンバーによる録音ですが、同じ1980年末からは Jaco Pastorius が自分のオーケストラ(Word of Mouth)を始める等していたため、同グループの一つの節目になったアルバムでもあります。 1980年といえば、凄まじかった1970年代クロスオーバーブームが終焉を迎えようとしていた時期でもあります。 3曲目「Port Of Entry」だけは大阪のライブ録音ですが、Jaco Pastorius のもの凄いソロが堪能できる事で有名な曲。
 

Weather Report /Weather Report 1982
 (Review はまだありません)
LP
Columbia Records, FC-37616(1982)

CD
・Columbia Records, CK-37616(1987)
 

Joe Zawinul(Keyboards、Piano、Vo)Wayne Shorter(Soprano Sax、Tenor Sax)、Peter Erskin(Drums、Perc)Jaco Pastorius(Electric Bass)、Robert Thomas. Jr.(Hand-drums、Perc)
 録音:1981年7月

Weather Reportの第12作目。 同グループの黄金メンバーによる最終作。 このアルバムを最後にリズム陣の3人(Peter ErskinJaco Pastorius、Robert Thomas. Jr.)が脱退しました。 コンピューターによる打ち込み系の音色はないものの、作風は何となく無機的な印象が増しており、Wayne Shorter の存在感はやはり少し薄く、Joe Zawinul が1人仕切っている印象が強くなっています。 Jaco Pastorius は前年(1980年)より既に自分のオーケストラの活動が中心となっていたためどうやら本腰が入りきれてていなかったようで、Peter Erskin も1981年後半より Mike Mainieri(Vib)主宰の Steps に加わる等してアコースティックジャズへの路線変更を試みていた等、何かと裏事情が多いアルバムのようです。 個人的には1〜5曲目(アナログLPのA面)はよく聴きましたが、B面は正直ちょっと・・・って感じでした。 1982年のアルバム発表当時、クロスオーバーブームは既に終わったと言うのが良くわかった時期でもあったため、個人的にも微妙な印象の残るアルバムです。
 

Procession /Weather Report 1983
 (Review はまだありません)
LP
Columbia Records, FC-38427(1983)

CD
・SONY Music Entertainment Inc, 65453(1997)
・SONY Music Entertainment Inc, 489775(2001)
 

Joe Zawinul(Keyboards、Piano、Vo)Wayne Shorter(Soprano Sax、Tenor Sax)、Omar Hakim(Drums)、Victor Bailey(Bass)、Jose Rossy(Perc)  Guest Vocalist :Manhattan Transfer
 録音:1983年 Newyork、シカゴ、カルフォルニア

・1:ProcessionJoe Zawinul 8:41
・2:
Plaza RealWayne Shorter 5:28
・3:
Two LinesJoe Zawinul 7:42
・4:
Where The Moon GoesJoe Zawinul (Lyrics: N.O'Byeme-Zawinul)) 7:48
・5:
The WllWayne ShorterJoe Zawinul 3:56
・6:
Molasses(O.Hakim) 5:50

Weather Reportの第13作目(全6曲)。 Drums、Bass、Perc 等のリズム陣が一新したアルバム。 1986年頃のグループ消滅まで、ほぼこのメンバーで活動が行われます。 とても上手い人達なので、黄金メンバー時代に勝るとも劣っている事はありませんが、70年代クロスオーバーブームが既に去って久しいという音楽的な事情と、グループ自体が正直全盛期を過ぎていると言う事で、当時は新しいメンバーに少し不憫な印象を持ってしまいました(ごめんなさい)。 このグループの80年代の作品の中では、Wayne Shorter のソロが比較的多い感じもします。

1曲目「Procession」は、静かで神秘的に始まり、サビに向けだんだんと曲が盛り上がっていく過程がとてもスリリングな名曲で、Victor Bailey のBassがとても印象的。 サビの部分では、単なる同じフレーズ・リズムの繰り返しなのですが、曲全体がうねっているようで文句なくカッコ良い。

2曲目「Plaza Real」はアコーディオンのような音色や口笛が使われている、このグループでは珍しくメロディーの美しい、Wayne Shorter の曲。 2002年(Weather Report 解散の16年後)発売の、1975年〜1983年にかけてのコンサートのライブ録音の未発表音源を集めた「Live and Unreleased」という2枚組のCDでも、同じようなアレンジの演奏が収録されています。

3曲目「Two Lines」はこれまた Joe Zawinulらしい不思議なメロディーの曲。 ここでは全体を通して抑揚のない不思議な印象の曲に仕上がっていますが、前出のライブ録音集「Live and Unreleased」では、かなりアップテンポで激しいバージョンの演奏が収録されており、聴き比べても面白いです。

4曲目「Where The Moon Goes」では Manhattan Transfer がゲストでコーラスしていますが、電気的にかなり音をいじっていて、その手法が Joe Zawinul らしい感じ。 前出のライブ録音集「Live & Unreleased」に同じ曲のライブ版が収録されていますが、こちらでは Joe Zawinul がダミ声で歌っていたり、かなりロック的な演奏でもある事から、聴き比べても面白いです。

6曲目「Molasses」では、曲の始めにこのグループには珍しくGuitarを使っているようですが、ライナーに記述がなく誰の演奏が不明。 メロディーもGuiterの音色もエキゾチックです。 その反面、Bass・Drums のリズム陣がとても強力で、このグループらしいサウンドに仕上がっている面白い曲です。

個人的には、80年代作品の中では1番のお勧めアルバム。 というか、このグループの1980年代はこのアルバムによって救われていると言ってしまうと怒られてしまうか...。 良い曲が揃っていてかなりお勧めです。
 

Domino Theory /Weather Report 1984
 (Review はまだありません)
LP
Columbia Records, FC-39147(1984)

CD
・Tristar Records, 80926(1994)
・SONY Music Entertainment Inc, 65313
(1997)
 

Joe Zawinul(Keyboards、Piano、Vo)Wayne Shorter(Soprano Sax、Tenor Sax)、Omar Hakim(Drums)、Victor Bailey(Bass)、Jose Rossy(Perc)  Guest Vocalist :Carl Anderson on1

全7曲。 Weather Reportの第14作目。(全7曲)。 1曲目「Can It Be Done」ではこのグループでは珍しく、熱唱系のゲストボーカルを迎えています。 しかも音をいじってないので立派なボーカル曲です。 このグループの曲という点では違和感がありますが、なかなか良い曲です。 70年代後半から80年代当初頃、マイルス・デイヴィスの復帰第1作「The Man Whith The Horn(1981)や、Grover Washington Jr. の「Winelight(1980)The Crusaders の「Street Life(1979)・「 Rhapsody and Blues(1980)などのアルバムの一部の曲に見られるように、曲にボーカルがメインとしてフューチャーされる事が多くなって来ていたので、その流れかもしれません。

2曲目「D Flat Waltz」は Weather Report らしい演奏が11分にも渡って楽しめ、お勧め。 アップテンポな3拍子の曲と言うのは面白いですね。 Omar Hakim、Victor Bailey のリズム陣がかなり強力で、そこが大きな魅力。 テクニックと歌心の両方が備わっていて本当に上手い人達です。 Joe Zawinul はもちろんの事、Wayne Shorter もきちんとソロを取っていますし、個人的にはかなりハマりました。 それ以外の曲については、個人的には正直なところ良くわからんです...。
 

Sportin' Life /Weather Report 1985
 (Review はまだありません)
LP
Columbia Records, FC-39908(1985)

CD
・Columbia Records, CK-39908(1991)
 

Joe Zawinul(Keyboards、Piano、Vo)Wayne Shorter(Soprano Sax、Tenor Sax)、Omar Hakim(Drums)、Victor Bailey(Bass)、Mino Cinelu(Perc)
Guest Vocalist :Bobby McFerrin、Carl Anderson、Dee Dee Bellson、Alfie Silas

全8曲。 Weather Report の第15作目。 1曲目「Corner Pocket」は Weather Report らしい演奏でお勧め。 80年代半ばのアルバムですが、70年代後半のこのグループ全盛期の演奏を彷彿とさせるこの曲は素晴らしい。 この曲を聴いていると今更ながら思うのですが、Weather Report やはり唯一無二の個性・魅力を放った偉大なグループで、もう、ジャズやロックとか、70年代クロスオーバーとか80年代フュージョンとかいう区分けが全く無意味に思えて来ると言うか、70年代〜80年代にかけて音楽シーンが連続的に大きく変化していく中でも「Weather Report 」という一つの独立したジャンルを作っていたグループだったんだなあと思います。 それ以外の曲については、個人的には正直なところ良くわからんです...。
 

This Is This /Weather Report 1986
 (Review はまだありません)
LP
Columbia Records, FC-40280(1986)

CD
・Columbia Records, FC-40280(1991)
 

Joe Zawinul(Keyboards、Piano、Vo)Wayne Shorter(Soprano Sax、Tenor Sax)、Victor Bailey(Bass)、Mino Cinelu(Perc、Vo)、Peter Erskine(Drums)、Omar Hakim(Drums on 6)
Guest:Carlos Santana(Guitar)
Vocalists:Marva Barnes、Colleen Coll、D.Siedar Garrett、Darryl Phinnesse

 1:This Is This Joe Zawinul7:06
 
2:Face the Fire Joe Zawinul) 2:34
 
3:I'll Never Forget You Joe Zawinul 7:51
 
4:Jungle Stuff, Part 1 (M.Cinel) 4:43
 
5:Man With the Copper Fingers Joe Zawinul 6:21
 
6:Consequently (V.Bailey) 4:56
 
7:Update Joe Zawinul 6:03
 
8:China Blues Joe Zawinul 6:11

全8曲。 Weather Report の第16作目で、グループ最終作。 JAZZ/フュージョンというよりは、ワールドミュージックと言うべきなのか良くわかりませんが、Weather Report の雰囲気は残しつつも Joe Zawinul の個人プロジェクトに近いという印象で、1988年ころから始まる Joe Zawinul のプロジェクト「The Zawinul Syndicate」のサウンドに近い感じです。 Wayne Shorter はクレジットされていますが、数曲でソロをとっているだけでそれ以外にはこのアルバム制作にはほとんど関わっていなかったそうです。 ゲストに Carlos Santana(Guitar)が加わっているのが特徴で、このグループのサウンドには珍しくエレキ・ギターがフューチャー(1・5曲目のみ)されていますが、全く違和感がない。 その他、Drums の Peter Erskine が復活しています。

一部のファンの間では評価が分かれるアルバムだったようで、個人的にも長らく敬遠してほとんど聴いていませんでしたが、2007年に Joe Zawinul が亡くなった後に改めて聴き直した所、なかなか面白いぞという感想を持ちました。
 

Live & Unreleased /Weather Report 2002
LP
 

CD
・Sony Records International, SICP-2390~40(2002) 

2002年(Weather Report 解散の16年後)に、1975年〜1983年にかけてのコンサートのライブ録音の未発表音源を集めたアルバム。 CD 2枚組で、全18曲収録。 これはお勧めです。
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Di-a-Lects /Joe Zawinul 1986
ダイアレクツ /ジョー・ザヴィヌル
 

LP
 

CD
・SME SICP-5051(1986)

Weather Report 解散前後に製作された、のソロ・リーダー作。 Joe Zawinul Weather Report 最後のアルバム「This Is This」と同時期に制作されていたそうです。
 

Joe Zawinul And Weather Update(Live) 1986
・DVD: Geneon GNBJ-1012 (2005)

Joe Zawinul(Synthesizer)、Steve Khan(Electric Guitar)、Victor Baiey(Electric Bass)、Robert Thomas Jr.(Perc)、Peter Erskine (Drums)

 1:The HarvestJoe Zawinul
 
2:Dr. Honoris CausaJoe Zawinul
 
3:UpdateJoe Zawinul
 
4:Consequently(Victor Bailey)
 
5:Face The FireJoe Zawinul
 
6:This Is ThisJoe Zawinul
 
7:Badia/Boogie Woogie WaltzJoe Zawinul
 
Weather Update
は、Joe Zawinul Weather Report 解散後に始めたプロジェクトです。 活動期間が短かったと言う事もあり、どうやらスタジオ録音と言う形では作品を残さなかったようですが、各地でライブ演奏を行なっていたようです。 Weather Report と比較してギターが加わったのが特徴的で、逆に管楽器(sax)はなかったようです。 Joe Zawinul は、Wayne Shorter に敬意を表して Weather Report 解散後はサックス奏者を自分のバンドメンバーに加える事は生涯なかったという事です。

このDVDは Weather Update のサマーツアー中に、1986年7月12日にドイツ・ミュンヘンのフィルハーモニー・ホールで収録されライブ(計7曲・59分)で、Weather Report 解散後から、The Zawinul Syndicate 活動開始までの Joe Zawinul の空白期間を埋める貴重なライブ映像と言う事です。
 
Victor Baiey(Bass) Peter Erskine(Drums)は元 Weather Report のメンバー、ギターは一部サイトに情報があった John Scofield ではなく、70年代後半に Brecker Brothers などでも活動していた Steve Khan です。 DVDのライナー(高木 信哉 氏筆)によると、Joe Zawinul は当初 John Scofield に声をかけたものの断られたために Steve Khan を起用したとの事です。

演奏されている曲の多くは Weather Report の最終作「This Is This」からの選曲です。 各種のシンセサイザーを使ってザヴィヌルサウンドが展開されてはいますが、観客の反応は冷静に見えます。 当時まだ50歳代半ば頃の Joe Zawinul のイキイキした姿が拝見でき、彼の長い音楽活動を振り返る際には貴重な資料となるのだと思います。
 

The Immigrants /The Zawinul Syndicate 1988
 (Review はまだありません)
ザヴィヌル・シンジケート
LP

CD
・Columbia Records, CK-40969(1989)
 

Black Water /The Zawinul Syndicate 1989
 (Review はまだありません)
ブラック・ウォーター/ザヴィヌル・シンジケート
LP

CD
・Columbia Records, CK-44316(1989)
 

Produced:Joe Zawinul
Gerald Fiddmont-Linsey
(Vocals & Percussion)、Scott Henderson(Electric Guitar)、Cornell Rochester(Drums)、Munyungo Jackson(Purcussion)、Josef Zawinul(Keybords、Korg Pepe(solos)、Accordion)、Ivan Zawinul(Computer Programming)
 Recorded at Studio Ultimo, West Los Angeles

全9曲。 Weather Report の解散後に Joe Zawinul 始めた Zawinul Syndicate の2作目。 ここでも独自のシンセサウンドにこだわり続けています。 収録されている曲の作風はバラエティー豊かですが、ワールドミュージックと言うべきなのか、アフリカ土着の民族音楽風のものや、印度風と言うべきか無国籍風と言うべきか、そんな感じの不思議な曲が多い。 あきらかに Weather Report の末期のアルバム(80年代のもの)の作風をそのまま受け継いでいます。 これがザヴィヌル・サウンドなのでしょう。 Weather Reportとの大きな違いは、ギターが入っている点。 Weather Reportのアルバムでギターが入る事はほとんどありませんでした。 このアルバムではボーカル曲も多いか。

面白いのは、1曲目「Carnavalito」は、1970年代半ば〜後半の Weather Report の全盛期をかなり露骨に連想させる事。(これは誰が聴いてもそう思うはず!) アップテンポで明るくファンキーな良い曲なのですが、1970年代当時 Joe Zawinul 自身がよく使っていたシンセの音色、ウェイン・ショーターのT.sax風の音色のシンセソロ、ピーター・アースキン風のドラムフレーズ、パーカッション・・・等々が、 Joe Zawinul 自身がかつての黄金期を懐かしんでいるかのようです。 (ベースだけは、特別だれかを連想させる感じではありませんが) Weather Report のアルバムでも時々やっていましたが、Live風の観客の拍手まで被せてあります。 この他には、ジャズビックバンド風の曲もありますが、ブラスの音はシンセで演奏されています。 80年代のシンセサウンドは今聴くとちょっとチープな感じ。
 

Lost Tribes /The Zawinul Syndicate 1992
 (Review はまだありません)
ザヴィヌル・シンジケート
LP

CD
・Columbia Records, 46057(1992)
・Sony International 468900(2001)
 

My People /Joe Zawinul  1996
 (Review はまだありません)
ジョー・ザヴィヌル
LP

CD
・ビクター・エンターテーメント VICJ-5182(1996) 

World Tour /Joe Zawinul & The Zawinul Syndicate 1998
 (Review はまだありません)
ジョー・ザヴィヌル & ザヴィヌル・シンジケート

CD
・ビクター・エンターテーメント VICJ-60166(1998)
 

Faces & Places /Joe Zawinul 2002
 (Review はまだありません)
フェイセス&プレイセス /ジョー・ザヴィヌル

CD
・ビクター・エンターテーメント VICJ-60967(2002)
 

Vienna Nights : Live at Joe Zawinul's Birdland /Joe Zawinul & The Zawinul Syndicate 2005
 (Review はまだありません)
ウィーンの夜〜ライヴ・アット・バードランド
 /ジョー・ザヴィヌル & ザヴィヌル・シンジケート

CD
・ビクター・エンターテーメント VICJ-61309 (1992)
 

Produced:Joe Zawinul
Joe Zawinul
(ジョー・ザヴィヌル/Keyboards、Vocoder)
Linley Marthe(リンレイ・マルト/Bass)
Sabine Kabongo(サビーネ・カボンゴ/Vocals、Percussion)
Nathaniel Townsley(ナサニエル・タウンスレー/Drums)
Scott Henderson(スコット・ヘンダーソン/Guitar on 2,6,9)
Karim Ziad(カリム・ジアド/Drums、Percussion)
Amit Chatterjee(アミット・チャテジー/Guitar、Vocals)
Alto Tuncboyaciyan(アルト・トゥンクボヤシヤン/Percussion)
Alegre Correa(アレグリア・コレア/Guitar、Vocals、Berimbau)
Manolo Badrena(マノロ・バドレナ/Percussion、、Vocals)

 録音:2004年5月26日〜30日、9月21日〜10月1日

 1:Y'Elena (Joe Zawinul) 5:32
 2
:Two Lines (Joe Zawinul) 5:04
 3
:Do You Want Some Tea , Grandpa ? (Joe Zawinul) 7:41
 4
:Chabiba (Joe Zawinul) 6:40
 5
:Blue Sound / Note 3 (Joe Zawinul) 5:31
 6
:Rooftops Of Vienna (Joe Zawinul) 6:59
 7
:Louange (Joe Zawinul) 5:16
 8
:East 12th Street Band (Joe Zawinul) 8:46
 9
:Boogie Woogie Walts (Joe Zawinul) 4:24
 
 
Joe Zawinul が故郷オーストリア・ウィーンで2004年から開いていたライブハウス「Birdland」で行なわれたライブ。 Weather Report 時代の曲やボーカル曲も含まれていて収録曲は多様、 Joe Zawinull の個性が炸裂しています。 ドラムやベースのリズム陣がかなり強力ですが、何といっても Joe Zawinul の強烈な個性が全体を支配しています。 リズム陣が強力と言うのも、Weather Report 時代からのザヴィヌル・サウンドの大きな特徴の一つです。 当時70歳を超えていたと思われますが、このエネルギーは何なのでしょうか。 凄いの一言です。

 1曲目「Y'Elena」はメロディーがアフリカ大陸的で美しいボーカル曲。 歌詞が英語ではなく、何語なのか不明ですがエキゾチックな感じ。 8曲目「East 12th Street Band」は特にお勧め。 不思議で美しいメロディー、Weather Report 時代のサウンドを超越したグルーブ感、強力無比なリズム陣と、狂わしいギターソロ(Amit Chatterjee)が特徴です。 加えて、最晩年においてもJoe Zawinul がいかにエネルギーに満ちあふれ強烈だったのか、Wether Report はやはり彼のバンドだったのだ、などいろいろな事がわかってくる名演奏です。
 

Brown Street /Jo Zawinul & WDR Big Band 2006
 (Review はまだありません)
ジョー・ザヴィヌル & WDR ビッグ・バンド

CD
・ (2006)
 

75th 〜Last Birthday Live /Joe Zawinul & Zawinul Syndicate 2008
 (Review はまだありません)
75th(ラスト・バースデイ・ライブ)
 /ジョー・ザヴィヌル & ザヴィヌル・シンジケート

CD
・ビクター・エンターテーメント VICJ-61575-6(2008)
 

Produced:Joachim Becker
Joe Zawinul(ジョー・ザヴィヌル/Keyboards、Vocoder)
Sabine Kabongo(サビーネ・カボンゴ/Vocals、Percussion)
Alegre Correa(アレグリア・コレア/Guitar、Vocals、Berimbau)
Linley Marthe(リンレイ・マルト/Bass)
Paco Sery(パコ・セリー/Drums、Kalimba、Vocals)
Jorge Bezerra(ジョルジョ・ベゼーラ/Percussion、Vocals)
Aziz Sahmaoui(アジズ・サーマウィ/Percussion、Vocals)

Guest:Wayne Shorter(ウェイン・ショーター/Soprano Sax on "In A Silent Way")

 録音:2007年7月7日スイス・8月2日ハンガリー

Disk1-:Introduction To Orient Express Joe Zawinul 3:10
   2
:Orient Express Joe Zawinul 10:07
   3
:Madagascar Joe Zawinul 10:00
   4
:Scarlet Woman Joe Zawinul 6:55
   5
:Zansa II Joe Zawinul & Paco Sery) 6:39
   6
:Cafe Andalusia Joe Zawinul 8:52
Disk2-:Fasr City/Two Lines Joe Zawinul 12:37
   2
:Clario (Alegro Correa) 5:45
   3
:Badia/Boogie Woogie Walts Joe Zawinul 10:16
   4
:Happy Birthday (Nilred Hill & Patty Hill) 1:39
   5
:In A Silent Way Joe Zawinul 14:20
   6
:HYMN Joe Zawinul 3:30

Joe Zawinul(1932年7月7日 〜 2007年9月11日没)が亡くなる僅か2ヶ月前 に収録されたライブの収録盤(2枚組・全12曲)。 タイトルの「75th」は75歳の誕生日の意味との事。 Joe Zawinul はこのライブ収録直後に体調を崩してしまい、そのまま天に召されたと言う事なので、本当に最後の遺作と言えるアルバムです。 しかしとても70歳半ばを超えたミュージシャンの最晩年のものと思えないほどエネルギッシュな演奏が炸裂しています。 70年代の Weather Report のサウンドをさらにパワーアップしたようなスピード感・迫力の演奏です。 Weather Report 時代の曲がいくつも含まれていたり、特別ゲストの Wayne Shorter との感動的なデュオ(Disk-2の「In A Silent Way」)があったりと、70年代以降の Joe Zawinul の音楽活動を総括しているかのようでもあります。

この中でも特に凄いのが冒頭のトータル13分に及ぶ、CD1枚目の1〜2曲目(「Introduction To Orient Express」〜「Orient Express」)。 Joe Zawinul による独特で不思議なメロディーは、イスラム文化圏風のエキゾチックな要素が加わってていてさらに不思議な雰囲気に。 強力なドラム・ベースのリズム陣と、多分アラビア語のボーカルが加わって異次元の雰囲気になっています。 曲の後半に向けてだんだんと曲が盛り上がっていくのですが、後半3分間ほどの異様な盛り上がりはまさに奇跡です。 この冒頭13分だけのためにこの2枚組アルバムを買っても損しません。

常に進化し続けたスーパーマン Joe Zawinul が見事な花火を最後にぶちあげてパッと散っていきました。 松下桂男 氏によるライナーも実に読み応えあり。 お勧めです。 改めて Joe Zawinul 氏のご冥福をお祈り申し上げます。
 

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Weather ReportJoe Zawinul [-1]
Weather ReportJoe Zawinul [-2]
Weather ReportJoe Zawinul [-3]

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